「アレン君は千年伯爵を倒したらどうするの?」
「え?」
「この戦いが終わったら何かしようと思ってることとかある?」
「うーん、そうですね…」
「ほら、兄さんは千年伯爵を倒してから最初の休日に、
 と結婚するって決めてるでしょ」
「え、そうなんですか?」
「うん。そう皆の前で婚約宣言したの」
「す、凄いですね…」
「ふふ、兄さんらしいよね」
「じゃあリナリーがこの戦いが終わった後したいことって…」
「うん! のことを思いっきり『義姉さん』って呼ぶつもり」
「何かイイなぁ、そういうの」
「アレン君は?」
「そう、ですね…僕は───」


僕もさんのことを『義姉さん』と呼ぶ日がくればいい、とか。
その前にコムイさんのことを『義兄さん』と呼べるようにならなければならないと、なんて。





「僕、一度ちゃんと生でパンダを見てみたいなって思ってるんですよ」





そんな烏滸がましい僕の思考など、どうか彼女に伝わらないように。


話して、その 
尊い未来の事を。