『ラビはエクソシストであるまえに、ブックマンJr.でしょう』


そうして穏やかに釘を刺される度に、突き放された気分になるのは俺の身勝手なのか。


『そりゃ…そうだけど、さ』
『ラビも難しい事を考える年頃になったのねぇ。お姉さん嬉しいわ』
『………』
『ほら、むくれないの。折角の可愛い顔が台無しよ?』
『15歳の男に可愛いてゆーな』
『これは失礼』
『ムー…、うりゃっ』
『甘い』
『うぎゃ!』
『あらあら…折角の男前ぶりも跡形無しね』


ブックマンがエクソシストの中で唯一を友人とする理由がそれだった。
は【ブックマン】という存在の業を、儂の次に理解している』と、
『お前なんぞよりもずっとな』と、ブックマンはいつだってそう釘を刺す。
そしてそれは『が【ブックマン】以上の業を背負っているからこそ』なのだと。
だからこそ、俺がと居るのも目溢ししてくれているのだろう。
きっと以外の女にゾッコンになんてなっていたら、今俺は此処に居ない。
どこか別の場所で砂か土くれになっているはずだ。

けれど。


『───…だってしょうがねぇじゃん』
『ラビ?』
『それでも俺はのコトが好きなんさ』


俺はエクソシストである前に、ブックマンJr.である前に。
ラビというにとって一人の男でありたいとそう願うことも許されないなのか。





「……貴方も、仲間でしょう…?」





でも、だからといって俺には想いに殉じる覚悟なんて。


想いに殉じる 
覚悟はある。



これは本誌ネタバレの内に入る…んですかね(どうなんだろう)