「許せない?」
「…何がだ」
「『ルークに似てるね』」
「!」
「そりゃそうよねぇ。
本来なら『ルークってアッシュに似てるよねぇ』でなきゃいけないところを、
『アッシュってルークに似てるよねぇ』だものね」
「…黙れ」
「あれはレプリカで、加害者で、自分こそが被害者で被験者
オリジナルだっていうのに」
「黙れッ!!」
「恐い?」
「誰が…!!」
「恐い? 折角表に出てみれば、またルークに取って代わられることが」
「ふざけるな!!」
「そう、それでいいのよ」
「……何、を」
「アンタはもっと恐れなさい。
ルークがレプリカであることを、自分がオリジナルであることを」
「な…」
「恐がり過ぎるのも恐がり続けるのもアレだけど。
でもまずはそこからね。
ああでも慣れろって言ってるわけじゃないわよ?
ただ最初の内はしばらく耐える必要があるって話ね」
「貴様、何様だ…ッ」
「それをどう振舞って処理しようとそれは構わないから。
もっと素直になりなさい。
周囲には無理でも、自分にだけは。
それこそアンタはルークよりもその点ずっと賢くできてるんだから」
「五月蝿い…ッ」
「でないと、ナタリアに愛想尽かされちゃうわよ・」
「っ! う、五月蝿い!!」
「あら、私がどうしましたの?」
「!!」
「ああ、ナタリア。ちょうどいいところ。
今ちょっとアッシュにお説教してたんだけど…」
「がアッシュにお説教、ですか?」
「そーなのよー。それが…」
「だ、黙れ!」
「まぁ今日のところは可愛いナタリアのために黙っててあげましょう・」
「く…っ!!」
「?」
慣れろ
とは言わない、
だが耐えろ。
ワイヨン鏡窟での「ルークに似てるよね〜」的な、
アニスとジェイドの発言が印象深かったので。