「何か…「何か気になる御様子ですね☆」
さん、それは自分の台詞ですよ」
「まぁまぁお気になさらずー」
「けっ、何が『まぁまぁお気にならずぅ』だ」
「薫ちゃん耳貸して」
「あ?」
「えいっ」
「イデッ!!」
「ごにょごにょ〜♪(アナウンサーは喉が命〜♪)」
「は、はァ?」
「右京さんにはまだ秘密ね」
「何でだよ」
「面白いから」
「オイッ」
「何やらさん、今日はまた随分と御機嫌麗しくいらっしゃるようですね」
「…そのようですね」







「でも…「納得してない人が居るみたいですよー」
「あら。それ、私の台詞」
「えへへー」
「『えへへー』じゃねェだろっ」
「でも、たまきさん」
「聞けよ!」
「折角の美味しい御飯もお酒も、すっかり冷めちゃいますよ」
「え?」
「美和子さんも、記者なんて身体が資本なんですから風邪には気を付けて下さいねー」
「あ、そういえばちょっと肌寒い気も…」
「あらやだ。
 ごめんなさい、窓開けっ放しだったみたい」
「!」
「あぁ、どうりで」
「薫ちゃんは風邪をひかない単純と書いてソレと読む件のアレだから心配ないね♥」
「どういう意味だよ、オラ!」
「きゃー、たまきさん助けてー」
「ふふ、もう一本つけましょうか? 亀山さん」
「あ、お願いします」
「私は鱈子のお茶漬けお願いしまーす」
「はいはい。少し待ってね」







「まだ何か…「引っかかってるんですか?」
「コノッ、俺の台詞取ってんじゃ…」
「右京さーん」
「何ですか?」
「無視すんな!」
「鰤の照焼き一皿で手を打ちますよ」
「はァ?」
「…判りました。
 鰤の照焼き一皿で手を打ちましょう」
「やっりィ♪」
「何、どういうこと!?」
「いえ、自分にもさっぱり…」
「昔はカセットテープが主流でしたけど、犯罪でも今はCDが主流なんですよ」
「CD、ですか?」
「そう、簡単にやけるんですよ。
 CDだけじゃなくってDVDなんかも作れるんです」
「DVD…」
「ビデオで撮って、パソコンに繋いで、ちょちょいっと編集してチーンです」
「あ、自分も毎日お気に入りのアナの朝番をパソコンで予約録画して、
 DVDにおとして保存しています」
「毎朝分?」
「毎朝分」
「うーん、さっすがアナオタ」
「フフ、それほどでもありますが」







「どうです。まだ解き明かさせそうにありませんか?」
「いいえ。
 貴女には今回たくさんのヒントを頂きましたからね」
「それは良かった。
 最初の現場検証の時点でピーンとこないってのにも驚きましたけど、
 ここまでサービスして解いてくれなかったらちょっと見限ろうかと思っちゃってたので♥」
「………」
「忘れないで下さいね?
 "私はいつでも貴方を見限れる"ということを」
「ええ、肝に銘じておりますよ」
「はーい。
 それじゃあ、無茶でも苦茶でもして頑張って来て下さいねー」
「いやはや、身に滲みる声援ですね」


無茶でも 
苦茶でも 
しないとさ。



ありがたくも『鑑識さんとヒロインの会話を見てみたい』との感想を以前頂いたので。
米沢君とはもっと検視関係の危ない会話をさせたかったんですが…(笑)