馬鹿師弟の事情


「本部への入団の挨拶、絶対に一緒に行って貰いますからね」
「嫌だ」
「ガキですかアンタは」
「ガキに言われるいわれはない」


「この人でなしー、ろくでなしー、甲斐性無しー」
「それが今まで面倒をみてやった師への態度か?」
「それが今まで養って差し上げた弟子への態度ですか?」


「………。」
「………。」


「…いいか、良く聞け?」
「はい」
「お前はもう立派に一人前だ。
 エクソシストと名乗るに不足も無ければ、
 俺からお前に教えられる事とてもはや何も無い。
 今や何処に出しても恥ずかしくない、自慢の弟子だ。
 そうだ、俺の誇りだ。
 だからさっさと俺の前から消えろっつってんだよ、この馬鹿弟子が」
「文脈に矛盾が生じてますよ、この馬鹿師匠」


「俺、本部あそこキライなんだよ」
「私だってそうですよ」
「俺が居なくとも手続きは踏める」
「嫌」
「ガキかお前は」
「15歳の美少女です」
「訂正だ。お前はガキだ。そして大馬鹿だ」
「…かもしれませんね」
「あァ?」





「───だって私は、大馬鹿師匠自慢の馬鹿弟子ですから」





「…さっさと済ませるぞ馬鹿弟子」
「はーい」



Web拍手のお礼夢。
『懐かしき〜』が好評だったもんで調子乗って書いたヤツでした(笑)
クロス師匠夢は回想ってコトで会話オンリーなんですが、楽しんで貰えてるようで一安心。