ひなぎく と
ライオン


「He loves me,」


白い花びら、一枚、ひらり。


「he don't.」


白い花びら、一枚、ひらり。


「He loves me, He don't」


ひらり、ひらり。


「He'll have me, He won't」


ひらり、ひらり。


「He would if he could」


ひら、り。


「But he can't, So he don't.」


ひ、ら





「───Why?」





白い花びらが、一枚、ふわり。





「レオン」


彼の太い指に摘まみ上げられ、ふわり。


「意外だな」
「え?」
「お前に愛を告げられて、拒む男なんざいねェだろうよ」


彼の厚い唇に触れて、ひらり。


「ありがとう」
「その顔は世辞か何かだと思ってやがるな?
 信じらんねェっつうなら試してみろって」
「ふふ、誰に?」


彼の楽しげな吐息に吹かれて、ふわり。


「俺に」


ひら、ひら。





「───俺はまず拒まねェからよ」





ひなぎくの花が、彼の影の中に、ぽとり。



エリカさんからの433334hitsキリリクで『レオン夢(甘々)』でした。
しかし、よもやレオン夢を書く日が来るとは…人生って判らない(笑)
こんな詩じみた夢ですが、少しでも雰囲気を楽しんで貰えれば嬉しいです!

あと、お気付きの方もいると思いますが↑はマザーグースです。
ひなぎくのはなびらを千切りながら歌う、恋占いの唄。
まぁリンゴの芯に残ったタネをレオンに数えさせても良かったんですが…、
ほら、やっぱりコッチのが綺麗ですし(笑)