背中合わせ

答え合わせ


とケイオスは仲が良い。


それこそはエルザが帰投するとの連絡を受ければ、
途中でも仕事を切り上げてケイオスを出迎えにわざわざドッグまで足を運ぶし、
ケイオスもケイオスでエルザが帰投する際には、
ファウンデーションへの帰投連絡とは別に、必ず私的にへと通信を寄越す。
そして当人達曰くの積もる話やら手合わせやらで、数時間は一緒に過ごすのだ。

二人がそうして外見年齢相応の表情や行動を見せるのは互いに互いに対してのみ。
それぐらいに仲が良い。
とても良い。
というかむしろ仲睦まじい。


とケイオスの人当たりの良い性格からして、
二人が大変に仲の良いことにはさして不思議は無い。
それが純粋な友情であることに関しても、疑いの余地は全くといっていいほどに無い。

しかし二人の友情は、親密度は、
『量』ではなく『質』の点で、その他一般とはやはり異なるのだ。
どのように違うのかと問われれば明確に言葉に代えることはできないが、
傍に居れば肌でひしひしと感じるそれ。
二人を繋ぐ、深い繋がり。
否、"繋がり"というよりはむしろ、
背景にあるもの、根底に抱えるものの共有とでも言うべきか。
不可侵のシンクロニティ。
そんな単語を彷佛とさせる二人の友情。

とにもかくにも、とケイオスを固く結ぶ"何か"が存在する。
互い以外に、他が決して入り込むことのできない"壁"に守られた何かが───










「───ほんっまにベタ惚れやなぁ、ちび様」





Jr.の、そんな慎重に慎重を重ねた分析を聞いたメリィの第一声はそれだった。


「せやけどそないな仔細な考察と観察、ストーカーと紙一重と違います?」
「…ほっとけ」
「嫉妬の代償行為ですのん?」
「お前、最近物言いがシェリィに似てきたぞ…」



二人を繋ぐのはネピリム、そしてその他もろもろの裏事情。

ヒロインとケイオスは親友な設定。
互いに色々と内に抱え、『最良の選択』をしながらも仲間と共に戦ってるわけです。
そしてヤキモチ妬きなちび様は、やはりそんな扱い(笑)